勉強会・セミナーレポート
REPORT

イベントレポート:デジクラトークナイトVol.3「それでもやっぱりSNSが好き!」

開催日時:2021年12月15日(水) 19:00〜20:30

ユーザーとのコミュニケーションが最大の魅力

桑江:企業のSNSアカウント運用を支援される中では、お客様とのコミュニケーションの活発化を提案されると思います。それに対し、企業側が懸念していることはありますか。

松山:クライアントからは「お客様にいきなり話しかけたら驚かれるのではないか」「そもそもどう話しかけていいか分からない」という相談も受けますが、SNSは人とのコミュニケーションに過ぎません。
実店舗のレジで「ありがとうございました」と声を掛けられて会話が生まれるのと一緒で、Twitterでもそういう会話があるべきだと思いますし、私たちはそれを言い続けるしかないと考えています。
ただ、SNSを運用する企業の経営者としては工数、リソースをかけるわけですから、そうすることでどんなメリットがあるのかと悩むのも無理はありません。
ファンを大切にして成功する企業アカウントがもっと増えていけば、みんな追随するようになるでしょうから、そうしたアカウントを増やすための活動を続けたいですし、大切にしたいと思いますね。

桑江:古くから人気のある企業アカウントではユーザーとのコミュニケーションが活発で、緩さも出すなど人間味を感じるところがあると思います。これまでのSNS運用を通して最も手応えがあった、うれしかったエピソードはありますか。

吉田:自分が関わっている商品のことを「おいしい」「楽しい」と言ってくれるとうれしいですね。そういう意味では、他の仕事よりうれしいことが多い気がします。
思い出深いのは前職時代の2018年、肉料理を主力商品とする外食産業5社で実現した「外食戦隊 ニクレンジャー」という企画です。
大手牛丼チェーンのTwitterアカウントによる呼びかけに賛同した取り組みで、特にお金をかけたわけではありません。「何か楽しいことができないか」というだけでしたが、始めてみたらまあまあの反応があり、主題歌ができたり絵本やゲームのキャラクターになったりしました。

桑江:SNSだからこそ実現できた企画ですね。

吉田:外食は1日3食のチャンスがあるので、業界に競合を排除する意識はありません。それでも当時、競合同士が仲良くタイアップするのは珍しく、テレビでも取り上げられました。事後承諾の企画だったので上層部には怒られましたが、思わぬところでミラクルが起きたのはうれしかったですね。